最近は本が売れなくなっているそうで、出版業界全体の売上は年々下がっているそうです。

本屋も閉店があいついでいて、池袋のリブロもなくなってしまったとか。

個人的にはここ数年本を読む量が増えているので、どうやら私は時代の流れに逆行しているみたいです。

まあ時代の流れなんてどうでもいいわけですが。

 

私はもともと本をたくさん読む人間で、小学生高学年くらいからあれこれと読み始め、高校生から大学生くらいの時期がピークで、あとはじりじりと下がり、働く年代になってからは読書量がかなり減っていました。

読書量が減った理由としては、それまで読んでいた作家さんたちが亡くなってしまったこと、インターネットの普及によって読み物が氾濫したこと、などがあげられます。

インターネットの初期のころにはテキストサイトがかなり流行っていまして、それまでは目にすることのない、荒削りだけれども読みでのある文章が大量に、かつ無償で読めたので、そちら側にどっぷりとはまっていました。

それまで十数年に渡って本を読み続けていたので、そこからちょっと離れたい意識も働いていたのかもしれません。

いまはなき「read me」というサービスを使ってテキストサイトを探したり、やがては「はてなブックマーク」のように、ちょっとした文章を見つけるのに便利なツールも出てきたりして、ネットで文章を読みたい欲求を満たす日々が続いていました。

しかし5年くらい前に再び意識の変化が起こりまして、活字の本を買って読む、という習慣が戻ってきました。

そしてネット上の文章を読む機会は減少していきました。

 

この変化が起きた原因のひとつには、ネットがお金を稼ぐ場に変容した、という点があると思います。

ネットで文章を公開し、そこに人が集まれば、広告を介して収入を得ることが可能になりました。

質の高い文章や面白い文章を発表し続けてアクセスを集め、それで稼ぐのならよいのですが、そうではない、炎上を重ねたり、単にアクセス数を集めることだけが目的のコピペ記事を量産するブログなどが増え、ネットに蔓延していきました。

SEOの知識なども広まり、ネットは面白い人が面白いことを書いて、それを読む人がいて楽しむ場ではなくなり、質や手段を問わず、とにかくアクセスが集まって稼げればいい、という雰囲気の場に変容していきました。

そういう人たちが目立つようになると、悪貨が良貨を駆逐する、の法則にはまり、ネットのテキスト界隈は急速につまらない場になっていきました。少なくとも私はそう感じました。

最近はWEBメディアにもその雰囲気が広まり、おおげさなタイトル付けやタイトル詐欺が盛んに行われるようになり、ネットで文章を読む、という行為に魅力を感じなくなっていきました。

 

私は活字中毒者なので、なにかしら読んでいないと落ち着かない性格です。

そのため、ネットで文章をさほど読まなくなってからは、本を買って読む、というかつての習慣を取り戻していきました。

改めて読んでみると、本は面白いですね。

もちろん個々に質の高低はあるのですが、基本的に売り物ですので、作り手は一定の質は担保しようと努めますし、この人の作るコンテンツは面白い、読む意義がある、といった信頼を持てる書き手が見つかれば、安定して楽しんだり、知識や見識を得ていくことができます。

また、ひとつのテーマに対して200〜300枚くらいの文章がまとまっているのも強みです。

これは有償のコンテンツでないと、かけられる時間や労力の点から考えて、なかなかできないことでしょう。

 

本を買いにくくなっていた理由のひとつに、本は買えば買うほどどんどん場所を取っていってしまう、という問題があったのですが、これは電子書籍によって解決されました。

最初は紙の本とさほど値段が変わらないので抵抗感があったのですが、場所を取らないという利便性のためならお金を払ってもいいか、と思うようになり、電子書籍での購入機会が増えています。

個人的に、読みやすさや反復のしやすさは紙の本の方が上なので、何度も読み返しそうな本は紙の本で買い、そんなに読み返しはしないかな、と思った本は電子書籍で買う、というように今のところは使い分けています。

 

長々と書きましたが、要は言いたいのは本は面白いよ、ということです。

自分に合う著者を見つける努力を惜しまなければ、という話ではありますが。

もしもあまり本を読む習慣がないけど何かしら読んでみたいな、と思っているのであれば、まずは図書館に行ってぶらぶらと本棚の間を歩き、気になるタイトルの本が見つかったらそれを借りて読んでみるといいかもしれません。

本というものは、声高に主張せず、黙ってあなたに発見されるのを待ってくれています。

それが本のいいところです。